説得力のある理由を用意する

技術革新の速度が増している昨今、高度なITスキルを有する人材は多くの企業が欲している。
一方で伝統的なIT企業のなかには労働環境があまり良くなく、給与水準も低く抑えられているようなところがまだまだ多く残されている。
そのような企業で働く方にとって現在の情勢はより好待遇の企業へと転職することができる千載一遇のチャンスだが、難しいのは職場を辞めるための理由である。
単純に辞めたいと言うのは簡単だ。
しかし狭い業界だけに、退職を巡って会社と揉めるようなことになれば、ネガティブなイメージが付いて回ることになる。
そのため、退職理由については慎重に検討する必要があるだろう。
ここで重要なことは、なるべく今の職場についてネガティブなコメントは残さないということだ。
その意味では、他にしたい仕事ができたというのは、一見説明しやすい理由に思える。
しかし、そう言っておいて同業を続けることが後から分かると、あまり良い印象は持たれないだろう。
よりお勧めなのは、ストレートに、家族を養うためによりよい待遇で転職したいという希望を伝えるということだ。
どうしても引き止めたい人材であれば給与の見直しを提示されるかもしれない。
それが無理なら辞められても仕方がないと企業側も諦める気持ちになるだろう。
あまり複雑な理由付けをするとかえって突っ込まれることになり兼ねないため、シンプルかつ説得力のある理由を用意すると良いだろう。